陶 歴
粟津寬樂(寬三)
菩提寺窯(粟津陶雅苑)
『菩提寺窯』は昭和58年に京焼・清水焼の伝統的な技術・技法と新たな意匠を目指し、京都東山五条(五条坂近傍)より、滋賀の甲西町(現湖南市) 菩提寺に陶房と窯を移しました。
京焼・清水焼の起源は”茶の湯の普及”があった室町時代末期。盛んになったのは、寛永年間(1624~44)に、雅やかな色絵陶器の『野々村仁清』が五条坂近傍(産寧坂)に開窯したことが源とされています。
その後も、構図と色彩感覚の巧みな銹絵陶器の『尾形乾山』染付や赤絵磁器の『奥田頴川』と次々に名工を輩出し、明治11年に来日したドイツ人の技師『ワグネル』の新しい製陶技術や釉薬を取り入れ現在に至っており、 近年の京焼・清水焼は産業としてよりも、美術工芸品としての評価が高く、各陶工の個性が作品に躍如としております。
私は、京焼・清水焼の歴史的背景や、祖父(初代 寬樂)の遺産である“雅”父の技術“匠”を礎とし、新しい“感覚”を取り入れることで、茶華香道などの御道具の伝統工芸品から、食器に至る全てにおいて、手作りにこだわった作陶をしております。
あなたの傍らに‘粟津寬樂の作品’を、そして心の片隅に‘粟津寬樂’を置いて頂けますれば幸せでございます。
決してお邪魔はいたしませんので……。